物語中盤、ハンジの運命は大きな転換点を迎えます。それが調査兵団第13代団長エルヴィン・スミスからの後継指名と、第14代調査兵団団長への就任でした。
二人の関係は単なる上司と部下にとどまりません。ハンジとエルヴィンの絆は、壁外の世界の真実を知りたいという純粋な知的好奇心を共有し、過酷な選択を強いられる組織の中で互いの信念を理解し合っていた戦友のそれでした。エルヴィンは自身に万が一の事態が起きた際の後継者として迷わずハンジを指名し、ハンジはその重いバトンを受け継ぐことになります。
しかし、エレンの独走や世界の敵対といった未曾有の危機に直面する中、ハンジは「エルヴィンならどうしただろうか」というプレッシャーと自己嫌悪に苛まれ続けます。調査兵団の理念である「自由」と「人類の平和」を守るため、虐殺を肯定できない自らの良心と戦い抜いたハンジの苦悩は、団長という立場を引き受けた者だけが背負う過酷な十字架でした。