義勇が纏う特徴的な「半々羽織」には、彼の哀しい過去と背負うべき覚悟が刻まれています。右側の無地の羽織は鬼から自らを庇って命を落とした実の姉・蔦子(つたこ)の形見であり、左側の亀甲柄の羽織は最終選別で義勇を含む候補生全員を救って命を散らした親友・錆兎(さびと)の形見です。
最終選別で自分は鬼を一体も倒せず、錆兎に助けられただけで生き残ってしまったという強烈な自責の念から、義勇は長年にわたり「自分は水柱にふさわしくない」と心を閉ざしていました。彼が放つ孤高の雰囲気は、傲慢さからではなく、大切な人々を生かせなかった悔恨と劣等感からくるものでした。哀しみを背負いながらも、鬼殺隊の柱として戦い続ける彼の哀愁を帯びた佇まいは、観る者の胸を強く締め付けます。