『君の名は。』『天気の子』に続く新海誠監督の災難三部作の集大成となった『すずめの戸締まり』。監督が一貫して描いてきたのは、過疎化や自然災害によって人々の生活が去っていった「場所の記憶」への追悼と継承だ。
日本全国で増え続ける空き家や廃校、レジャー施設の跡地。かつてそこには誰かの営みがあり、笑顔があった。扉を閉めるという行為は、過去の記憶を敬い、優しく見送る儀式にほかならない。
実在の聖地や廃墟モデルを訪れる際、私たちは単にアニメのロケ地を追うだけでなく、その土地が歩んできた歴史やそこに生きた人々の情景に思いを馳せることになる。映画が見せた美しい背景の裏には、現実の日本が直面する社会課題と、それに対するあたたかな眼差しが込められているのだ。 (出典: すずめの戸締り 廃墟 モデル(Yahoo!ニュース))