彼を単なる俳優の枠に留めなかった最大の要素が、バンド「LIV」を率いたアグレッシブな音楽活動だ。2000年代初頭の日本の音楽インダストリーにおいて、俳優が本気でロックに取り組む姿勢はしばしば偏見の目に晒された。しかし、彼が鳴らしたサウンドはそうした冷笑を叩き潰すほどの重厚さを持っていた。
ミクスチャー・ロックやオルタナティヴ・ロックを軸に、重厚なヘヴィリフとシャウトを響かせたLIVの楽曲は、米国のポストアングラ・シーンの潮流をストレートに体現していた。商業主義に寄せることなく、自らの衝動を叩きつけるようなライブパフォーマンス。そこには、枠に収まりきらない一人の表現者の叫びが確かに存在していた。