木村氏のリンゴを語る上で最も有名なのが、「半分に切って放置しても黒ずんで腐らず、しぼんで枯れていく」という現象です。これは決してオカルトではありません。農薬や化学肥料を大量に使った土壌で育つリンゴは、窒素分が多く水分を過剰に含んでいるため、腐敗菌が繁殖しやすいのです。
一方で、自然栽培のリンゴは果肉の細胞が非常に緻密で、抗酸化物質であるポリフェノールが豊富に含まれています。自らの力で害虫や病気から身を守るために蓄えられた成分が、収穫後もリンゴの体を守り続けます。この生命力の塊のような果実だからこそ、世界中から注目され続けているのです。