あの一連の騒動が起きた当時、多くのメディアは離婚劇の幕開けを予測した。しかし、現実が示した結末はその真逆だった。太川陽介が選んだのは、妻をとことん信じ、自ら矢面に立って世間の風圧を受け止めるという覚悟だった。
あれから長い月日が経ち、夫婦の日常は驚くほど穏やかだ。家庭内での会話は途切れることなく、互いのスケジュールや体調を細やかに気遣い合う。息子が独立したことも、ふたりの距離感を大きく変える契機となった。「親」としての重責から解放されたいま、ふたりは再び「男と女」、そして「人生の伴侶」としての時間を静かに紡ぎ直している。おしどり夫婦という紋切り型の言葉では片付けられない、傷を分かち合った者同士だけが共有する強固な絆がそこにはある。