心理学の世界に目を向けると、「繊細さ」はHSP(Highly Sensitive Person)という概念として科学的に探究されてきた。1990年代にアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士によって唱えられたこの概念は、神経系の処理の深さや刺激に対する感応度を指す概念であり、決して性格の欠陥ではない。
日本心理学会をはじめとする学術コミュニティや認知心理学の研究においても、感受性の高さと精神的なレジリエンス(回復力)の関係性が議論されている。メンタルヘルス業界では現在、「繊細か鈍感か」という二元論を超えて、刺激をどう受け止め、どう消化するかというプロセスの重要性が強調されるようになっている。