目神山での試みは、単なる実験的な試作にとどまらなかった。石井修の手掛けた「回廊もつ家(目神山の家1)」が日本建築学会賞を受賞すると、同地区の建築デザインは世界中の建築関係者から熱い視線を浴びることとなった。自然の傾斜を巧みに生かしたスキップフロアや、光と風の通り道を計算し尽くした空間構成は、まさに芸術の域に達している。
また、この険しい山肌に安全かつ頑強な構造体を築き上げるため、竹中工務店をはじめとする施工業者の高度な技術力も不可欠だった。巨大な地盤岩盤の解析、地下留め技術、湿気対策など、難工事を極めた施工ノウハウの蓄積が、地震や土砂災害に対しても強固な最先端の邸宅群を支えている。