パンドラの箱の真相|なぜ開けた?最後に残った「希望」の真意と結末

パンドラの箱の真相|なぜ開けた?最後に残った「希望」の真意と結末

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世界中で「パンドラの箱」として親しまれているこの物語ですが、古代ギリシャの原典には「箱(Box)」という記述は一切存在しません。紀元前8世紀の詩人ヘシオドスが著した『仕事と日』に記されている本来の器は、古代ギリシャ語でピトス(Pithos)と呼ばれる素焼きの「壺」です。

ピトスは現代の小箱とは異なり、ワインや穀物、オリーブオイルを貯蔵するための大型の甕(かめ)で、時には成人男性がすっぽり入るほどの巨大なものでした。古代ギリシャでは死者の埋葬にも用いられており、ピトスを開ける行為は「死や異界の力を解き放つ」宗教的・象徴的な意味合いを帯びていました。

これが「箱」へと変容したのは16世紀初頭のことです。オランダの人文学者エラスムスがギリシャ神話をラテン語へ翻訳する際、ピトス(壺)を小箱を意味するピュクシス(Pyxis)と取り違えて記述しました。この誤訳がヨーロッパ各地の文学や絵画に引用され、そのまま現代の定着イメージとなった経緯があります。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。