中国・四川省の山岳地帯に広がる保護区では、ジャイアントパンダの繁殖と野生復帰プロジェクトが新たな局面に突入している。無邪気に竹をかじる姿や、転がり回る愛くるしい子パンダの映像はSNSでも爆発的な人気を誇るが、現場の保護官たちの取り組みは極めて綿密だ。遺伝的多元性を保つための人工繁殖技術や、広大な竹林の再生事業が昼夜を問わず進められている。
かつて絶滅の淵に立たされていたパンダだが、地域社会と一体となった地道な保全活動により、その生息数は着実に回復傾向を見せている。しかし、地球温暖化に伴う竹の生育域の変化など、新たな課題も浮上している。愛くるしいアイコンとしての存在感が、広大な森林生態系全体の保全を牽引する力となっているのだ。