紙媒体からデジタルへとシフトした現代のメディアシーンにおいて、出口亜梨沙はまさにWeb時代のトップランナーと言える存在だ。高画質スマートフォンやタブレットの普及により、細部まで鮮明に見えるデジタル写真集の市場は急拡大した。
彼女の作品集は、ライティングやアングル一つひとつに一切の妥協がない。カメラのレンズを見つめる強い瞳、一瞬の仕草で見せる物憂げな表情。それらは単なるグラビア写真の域を超え、まるで短編映画のワンシーンを切り取ったかのような物語性を帯びている。プライベートな空間で没入できるデジタルフォーマットと、彼女の表現力が見事に合致した結果と言えるだろう。