なぜ人は、自らを傷つけると分かっていても愚痴をやめられないのか。クレムソン大学の心理学者ロビン・コワルスキ博士は、人間が不満を口にする動機を長年にわたり追究してきた。博士の分析によれば、愚痴は大きく分けて「他者の関心を惹くための自己呈示」と「責任転嫁による自己防衛」の2つに分類されるという。
心理学的な側面から言えば、愚痴を言う瞬間、脳内では快楽物質であるドーパミンがわずかに分泌される。一時的なストレス発散の快感を得られるのだ。しかしこれは麻薬と同じ構造だ。手軽な快楽を求めて不満を繰り返すうちに脳の配線が固定化され、あらゆる事象から欠点ばかりを探し出す「ネガティブ中毒」へと変貌していく。