お座敷に上がる前に、花街の基本的な知識と遊びのルールを頭に入れておくと、体験の深みが格段に増します。
まず理解しておきたいのが、「舞妓(まいこ)」と「芸妓(げいこ)」の違いです。舞妓は15歳〜20歳前後の修行中の身であり、地毛で結った日本髪に華やかな振袖、だらりの帯を身にまといます。一方、芸妓は修行を終えた自立したプロの芸人であり、落ち着いた着物に鬘(かつら)を着用し、洗練された話術と高い芸の技術でもてなします。呼びかける際は、それぞれ「○○さん」「○○ちゃん」と芸名で呼ぶのが基本です。
お座敷が温まってきた段階で行われるのが、伝統的な「お座敷遊び(ゲーム)」です。初心者でも直感的に楽しめる代表格を3つ紹介します。
- 金毘羅船々(こんぴらふねふね):台の上に置かれた徳利の袴(はかま)などを交互に手で取り合うリズムゲーム。三味線のテンポが徐々に速くなり、リズムを崩したり動作を間違えた方が負けとなります。
- とらとら:屏風を挟んで行われるジェスチャー式のじゃんけん。「加藤清正(槍)」「虎(四つん這い)」「清正の母(杖)」の3つの役になりきり、屏風から出た瞬間のポーズで勝敗を競います。
- おまわりさん:太鼓のリズムに合わせてじゃんけんを行い、負けた側がその場でくるりと一回転して次の勝負に進むスピード感あふれる遊びです。