ヴィンセント選手を語る上で欠かせないのが、東京国際大学時代に残した箱根駅伝での前人未到の記録です。4年間の大学生活において、彼が残した足跡はまさに「異次元」と呼ぶにふさわしいものでした。
1年時(第96回大会)には3区に登場し、従来の区間記録を2分以上も縮める59分25秒という史上初の59分台をマークして鮮烈なデビューを飾りました。続く2年時(第97回大会)には各校のエースが集う花の2区に抜擢され、強風が吹き荒れるタフなコンディションの中で1時間05分49秒の区間新記録を樹立。並み居る歴代名ランナーたちの記録を軽々と塗り替えました。
さらに圧巻だったのは4年時(第99回大会)です。直前の怪我の影響から当日変更で4区に投入されると、万全ではない状態でありながら1時間00分00秒という新記録を叩き出しました。これにより、箱根駅伝の歴史上誰も成し得ていなかった「異なる3つの区間で区間新記録を保持」という大金字塔を打ち立てたのです。