実は、この手法の理論的背景はまったくの妄想というわけではない。歯科領域において古くから研究されている「口腔筋機能療法(MFT)」と深い共通点を持っているからだ。MFTは、咀嚼や飲み込み、舌の動きといった口周りの筋肉のバランスを整え、正常な歯並びや骨格の成長を促すトレーニング治療である。
国際オーソトロピクス学会などで長年議論されてきたテーマは、現代人の柔らかい食生活や口呼吸が顔の縦伸びや顎の退縮を引き起こしているという点だ。上顎骨が適切に前方・横方向に発達しないと、気道が狭くなり、顔全体の立体感も失われてしまう。
つまり、正しい姿勢を保つことは、単に見た目を良くするだけでなく、機能的な鼻呼吸を確立するための生理的な要求に基づいていると言える。