「旅立ちの日に」の歌詞には、秩父の豊かな自然の息吹と、教職人生の集大成を迎えた小嶋校長が生徒たちへ向けた無条件の愛情が満ち溢れています。
冒頭の「白い光の中に 山なみは萌えて」というフレーズは、影森中学校の校舎から見える武甲山をはじめとする秩父の山々の春の情景そのものです。厳しい冬を乗り越え、若葉が芽吹く生命力に満ちた山並みは、苦難を乗り越えて成長した生徒たちの姿と重なります。
サビで繰り返される「勇気を翼に込めて」「飛び立とう 大空へ」という言葉には、かつて荒れていた生徒たちを信じ抜き、広い世界へと送り出す教育者としての渾身の願いが込められています。誰かを責めたり過去を振り返ったりするのではなく、ただひたすらに前を向き、未来の可能性を信じて羽ばたいてほしいという純粋な祈りが、聴く者の心を激しく揺さぶるのです。
1991年3月上旬の「3年生を送る会」で、この曲は教員たちから生徒へのサプライズ合唱として初めて披露されました。たった1度きりの記念として作られた歌でしたが、生徒たちは涙を流して聴き入り、翌年からは生徒自身が卒業式で歌い継ぎたいと強く希望するようになりました。