ラーメン界の重鎮であり、数々の人気店を手がける渡辺樹庵氏は、SNSやメディアを通じて日本のラーメン価格の低さに早くから警鐘を鳴らしてきた人物の一人だ。
渡辺氏は、海外におけるラーメンの評価と日本国内の価格設定とのギャップを指摘する。「一杯の丼を完成させるために投入される仕込みの労力や職人技を考えれば、日本のラーメンはあまりにも安すぎた」という議論は、今や業界全体の共通認識となりつつある。適正な利益を確保できなければ、後継者不足や店舗の廃業が加速し、文化そのものが衰退しかねない。価格を引き上げ、その分だけ質の高い一杯を提供するポジティブな循環への転換が試されている。