閉経を挟んだ前後5年間(計約10年間)は「更年期」と呼ばれます。平均的な閉経年齢が50歳であるため、おおむね45歳〜55歳頃が更年期に該当します。
エストロゲンは単に生殖を司るだけでなく、自律神経の安定、血管の柔軟性の維持、骨密度の保持、皮膚や粘膜の保護など、全身の健康を支える多面的な役割を担っています。そのため、エストロゲンが急激に減少すると、自律神経失調症状を中心としたさまざまな不調が現れます。
▼ 更年期の代表的なサイン
- 血管運動神経症状:急なほてり、のぼせ、異常な発汗(ホットフラッシュ)、冷え
- 精神神経症状:イライラ、気分の落ち込み、不安感、不眠、集中力の低下
- 身体的症状:激しい肩こり、頭痛、めまい、動悸、関節痛、倦怠感、膣の乾燥感
これらの不調が日常生活に支障をきたすレベルになった状態を「更年期障害」と呼びます。現在は我慢する時代ではなく、不足したホルモンを補うホルモン補充療法(HRT)や漢方薬、低用量ピル、生活習慣の改善など、多様な治療アプローチによって症状を大幅に緩和できるようになっています。