処分が下された後も、世論とインターネット上の怒りは収まるどころか激化の一途をたどりました。当時の2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の格闘技板や各種掲示板では連日スレッドが乱立し、秋山選手は「ヌル山」「ヌルヌル秋山」といった不名誉な蔑称で呼ばれることになります。
ネットの反応がここまで苛烈を極めた背景には、以下の要因が複雑に絡み合っていました。
一つは、被害者となった桜庭和志選手が日本格闘技界のアイコンであり、ファンから絶大な敬愛を集めていた点です。怪我と戦いながらリングに上がり続けるレジェンドに対し、アンフェアな手段で一方的にダメージを与えた構図がファンの逆鱗に触れました。もう一つは、秋山選手の柔道時代(2003年世界柔道選手権など)にも対戦相手から「道着が滑る」とクレームがついていた過去が掘り起こされ、「常習的な不正行為ではないか」という疑惑が再燃したことです。