両親の決断を冷静に見守り、それぞれの道を進んだのが3人の息子たちである。なかでも長男の荻野貴匡は、かつて俳優としてドラマや映画に出演し、表現者としての父の背中を追っていた時期があった。その後は飲食ビジネスやプロデュース業へとフィールドを移し、自らの足でビジネスの世界を切り拓いている。
また、次男は美術方面でデザイナーや装飾関係の仕事に携わり、三男も料理人として独立するなど、それぞれの感性を生かした職業に就いている。父親の特異な生き方を間近で見て育った子どもたちは、誰一人として父を否定することなく、その個性的な生き様を尊重しているという。夫婦の形は変わっても、父親、母親、そして子どもたちという家族の絆そのものは、形を変えて強固に息づいている。