北ドイツの湖沼地帯に突如として現れるシュヴェリーン城。湖に浮かぶ島の上に建つその姿は、「北のノイシュヴァンシュタイン城」と称されるほど優美だ。数百年にわたりメクレンブルク=シュヴェリーン公国の居城として増改築が繰り返され、ルネサンスからバロック、歴史主義建築にいたる多層的な美意識が融合した稀有な景観を作り上げている。
このシュヴェリーン城を含むアンサンブルが、ユネスコの手により新たに世界文化遺産へ登録されたニュースは記憶に新しい。単なる歴史的建造物にとどまらず、湖と自然環境、そして都市設計が見事に調和した文化的景観が高く評価された結果だ。現地では国際的な保護基準のもとで持続可能な観光インフラの維持が進められており、世界中の旅行者から熱い視線を集めている。