現在、席の確保はかつてないほどの激戦と化している。特に週末や連休のディナー帯は、予約開始とともに枠が埋まる異例の事態が続く。食通たちの間で密かに囁かれているのが、一般の予約ルートには現れない特別なVIP個室の存在だ。
洗練された格子戸の奥に隠されたその空間は、名工の手による輪島塗や金箔のしつらえが施され、完全なプライベートが担保されている。政治経済の要人や著名人がお忍びで訪れるこの隠れ家では、専任の焼き手がつき、目の前で最高の状態に肉を仕上げていく。限られたゲストだけに許されたこの贅沢な空間は、金沢の夜を忘れられない記憶へと変える。