八木原亜麻被告の量刑を占う上で最大の分岐点となるのが、起訴罪名と最終的に裁判所が認定する罪質である。検察庁が本件を傷害致死罪にとどめるのか、それとも強盗致死罪、あるいは強盗致傷罪の共同正犯として断罪するのかによって、法定刑の幅は天と地ほど変わる。
強盗致死罪が成立した場合、法定刑は死刑または無期懲役のみであり、裁判員裁判において酌量減軽が適用されたとしても懲役10年から15年以上の重刑が下される可能性が高い。一方で、暴行による死亡について傷害致死罪(法定刑:3年以上の有期懲役)が適用され、金銭の奪取が事後的な窃盗や恐喝と切り離されて評価された場合、過去の量刑相場から見て懲役6年から10年前後のレンジに着地する公算もある。裁判所が被告の犯意の推移をどう認定するか、専門家の間でも見立てが分かれている。