生物学上の正式名称をDendroaspis polylepisと呼ぶブラックマンバは、コブラ科マンバ属に分類されるアフリカ大陸最大の毒蛇です。主な生息地はサハラ以南のアフリカ東部から南部にかけての乾燥したサバンナ、岩場、開けた森林地帯であり、過酷な環境に適応した屈指のハンターとして君臨しています。
成体のブラックマンバの体長は平均して2.5mから3m、大型の個体になると4.5m近くに達します。これは毒蛇の中ではアジアのキングコブラに次ぐ世界第2位の巨躯です。しかし、その巨体からは想像もつかないほど敏捷で、短距離であれば移動速度は時速約16km(秒速約4.4m)に達し、人間が全力疾走で逃げ切るのも困難なスピードを誇ります。
最強の毒蛇ランキングを語る際、純粋な毒の強さ(LD50値)ではオーストラリアのインランドタイパンが首位に挙げられます。しかし、「毒の強さ」「注入量の多さ」「移動速度」「威嚇時の攻撃性」を総合した実戦的な危険度において、多くの爬虫類学者や現地サファリガイドはブラックマンバを実質的な最凶種として位置づけています。