Q1:「被告人」と呼ばれると、その時点で前科がつくのですか?
A1:いいえ、前科はつきません。前科とは、裁判で有罪判決(懲役、禁錮、罰金など)が言い渡され、判決が確定した履歴を指します。起訴されて「被告人」と呼ばれている段階は裁判の審理中であり、無罪推定の原則のもとにあるため、前科には該当しません。
Q2:被告人は自分の裁判を拒否したり、欠席したりすることはできますか?
A2:原則として欠席や拒否はできません。刑事裁判では被告人の出頭が公判開廷の要件とされており(刑事訴訟法第286条)、正当な理由なく出頭しない場合は勾引(強制的な連行)の対象となります。ただし、軽微な罰金事件など例外的に出頭が免除される規定もあります。
Q3:保釈金はもし実刑判決(刑務所行き)になった場合、没収されてしまうのですか?
A3:没収されません。保釈金はあくまで「裁判期日への確実な出頭」を担保するための預託金です。裁判に遅刻・逃亡せず出頭し、定められた保釈条件(被害者への接触禁止等)を守り続けた場合、実刑判決であっても判決言渡し後に全額返還されます。没収されるのは、逃亡や証拠隠滅など保釈が取り消される重大な違反行為を行った場合に限られます。
Q4:民事裁判の「被告」と刑事裁判の「被告人」を同時に掛け持ちすることはありますか?
A4:実務上よくあります。例えば、交通事故で人を死傷させたケースでは、刑事裁判で業務上過失致死傷罪を問われる「被告人」になると同時に、被害者遺族から損害賠償を請求される民事裁判の「被告」として訴えられることがあります。この場合、両者は別個の法廷で並行して審理されます。