手作りシール帳に関する情報の中には、実用上のリスクを伴う誤解も散見されます。大切なコレクションを劣化させないために、科学的・物理的な観点から注意点を押さえておく必要があります。
典型的な誤解の一つが、「OPP透明テープやビニールを貼れば何でもシール台紙になる」という説です。確かにOPPテープのツルツルした表面には一時的にシールが貼り付きますが、OPPテープ自体にもアクリル系粘着剤が使われており、長期間放置するとシールの粘着剤とOPPテープの成分が化学的に癒着(ブリード現象)を起こします。結果として、いざ剥がそうとした際にシールの絵柄が破れたり、糊が台紙側に残ってシールが使い物にならなくなるトラブルが発生します。
シールが「何度でもきれいに剥がせる」のは、台紙表面に極めて薄いシリコン樹脂またはフッ素樹脂の皮膜コーティングが施されているからです。このコーティング層がシールの粘着剤と分子レベルで結合するのを防ぎ、適度な剥離力を生み出します。自作する際は、必ずシリコン加工が保証された剥離紙やクッキングシートを使用することが鉄則です。