日本のアニメーション制作の歴史において、水描写のエポックメイキングとなったのがスタジオジブリの存在だ。
特に宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』では、デジタル技術全盛の時代にあえて手描きのアナログ表現にこだわり、圧倒的な「生きている海」を創り上げた。巨大な魚のような波、重みと粘り気を感じさせる海洋の描写は、アニメーションの原点たる「動かす喜び」に満ちあふれている。
このファンタジーに溢れた水の世界は、後のクリエイターたちに巨大な影響を与え、手描きの暖かさと極限のリアリズムを両立させる道筋を拓いたのだった。