精神論だけで片付けられがちなこの問題だが、近年の脳科学研究は異なる視点を提供している。新しい刺激を強く求める「新奇探索傾向」が高い脳の特性を持つ人は、ルーティンワークに極端なストレスを感じやすいことが分かっている。
また、職場の心理的安全性が確保されていない環境では、脳の扁桃体が過剰に反応し、逃避行動(=退職)を選択しやすくなる。つまり、本人の意志の強弱ではなく、脳の防衛本能や特性が「これ以上ここにいてはいけない」とシグナルを送っている状態なのだ。これを単なる「わがまま」と切り捨てるのは、あまりにも科学的根拠を欠いた精神論と言わざるを得ない。