アートと文学の領域でこのカルチャーを芸術の域まで押し上げた立役者として、漫画家・ゲイアーティストの田亀源五郎の存在を外すことはできない。彼の描く力強く雄弁な肉体線描は、国内外のアートシーンで高い評価を獲得し続けている。
とりわけ一般社会に大きなパラダイムシフトをもたらしたのが、NHKでドラマ化もされた名作『弟の夫』だ。同性婚や家族のあり方を優しく繊細なタッチで描いたこの作品は、ベア系当事者のリアルな日常と感情をポップカルチャーの中に鮮やかに描き出し、クィアコミュニティ外の層にも深い理解と共感を呼び起こした。