猛烈な雨が降り始めた際、どのタイミングでどのような行動を取るべきか。具体的な手順を時系列で整理します。
1. 家庭で5分で作れる「水のう」による逆流防止
内水氾濫が迫ると、下水道からの圧迫によって1階のトイレ、風呂場の排水口、洗濯機の排水パンから汚水がゴボゴボと音を立てて逆流してきます。これを防ぐ最も手軽で強力な手段が「水のう」です。
45リットル程度のごみ袋を2〜3重に重ね、中に水を半分ほど(約15〜20リットル)入れて口を固く縛ります。これをトイレの便器内や浴槽・洗濯機の排水口の上に置くだけで、重みによって下水からの逆流を食い止めるフタの役割を果たします。玄関前の浸水を防ぐには、段ボール箱に水のうを詰めて隙間なく並べ、レジャーシートで全体を巻き込む「簡易土のう」が極めて有効です。
2. 避難の判断基準:外に出てはいけない境界線
内水氾濫における避難のタイミングは極めてシビアです。道路の冠水が始まってからの屋外移動は、外れたマンホールへの転落や側溝への吸い込み事故のリスクが高く、かえって生存率を下げます。
水深がすでに足首(約10cm)を超えている場合、または夜間の豪雨時は、無理に指定避難所を目指す「立ち退き避難(水平避難)」を中止し、自宅や近隣の頑丈な建物の2階以上に移動する「垂直避難」へ直ちに切り替えてください。
3. 車の冠水と緊急脱出の鉄則
道路のアンダーパス(立体交差の窪地)や冠水道路に誤って車で進入してしまった場合、水深がドアの下端(約30cm)に達した時点で自力走行は不能になります。
水深がドアの半分(約50cm)を超えると、水圧によって車内からドアを開けることは成人男性でもほぼ不可能です。電気系統がショートしてパワーウィンドウも作動しなくなります。その際は、パニックにならず常備している脱出用緊急ハンマーでサイドガラスの四隅を強く叩いて割り、即座にルーフ(屋根)の上へ脱出してください。