大手美容室グループが実施した顧客カウンセリング調査やSNS上の口コミ動向を分析すると、ヘアケア熱が高まる一方で、約62%のユーザーが「自分の髪質に合っていない組み合わせや間違った手順」を実践しているという実態が浮き彫りになっています。
現場のトップスタイリストたちへの取材でも、次のような典型的な失敗例が数多く報告されています。
「お客様から『毎日トリートメントとリンスをダブルで使っているのに、夕方になると髪がペタッとして重たくなる』という相談をよく受けます。マイクロスコープで毛髪を観察すると、補修不足ではなく、油分やシリコーンが幾重にも蓄積した『ビルドアップ(被膜過多)』を起こしているケースが非常に多いのが実情です」(都内有名サロン・ディレクター)
現代の市販・サロン向けトリートメントの多くは、内部補修機能だけでなく表面を整えるスムース成分も兼備しています。そのため、ハイダメージ毛で毛先が著しく親水化(水分を吸いすぎて乾きにくい状態)している場合を除き、日常使いでトリートメントとリンスを毎回両方重ねる必要性は薄れています。日常ケアは「シャンプー+トリートメント」のみで完結させ、手触りの物足りなさはアウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)で補う設計が現在のスタンダードです。