日本テレビ放送網が長年プロデュースを続けるミュージカル『アニー』は、日本のミュージカルシーンにおいて子役の登竜門としての地位を盤石なものにしてきた。現在ではHuluなどの動画配信プラットフォームを通じて関連ドキュメンタリーやオーディションの裏側が発信され、エンターテインメントの育成ドキュメントとしても高い人気を誇る。
その歴史の礎を築いたのが、まさに初代キャストたちだった。プロの劇団員でも難しい長丁場の公演を子どもたちが背負い、商業演劇として成立させる試みは、当時の舞台芸術関係者にとっても大きな挑戦だった。山尾志桜里が初代として残した高いパフォーマンス基準があったからこそ、この作品は四半世紀以上を経ても色褪せない国民的ミュージカルへと成長を遂げたといえる。