皇族費の配分において、近年特に議論の的となってきたのが秋篠宮文仁親王率いる秋篠宮家だ。代替わりに伴って皇嗣家となったことで、皇室経済法の規定に基づき秋篠宮さまご本人の皇族費は従前の3倍へと引き上げられた。公務の激増と立場の上昇に伴う必然の措置とされたが、その台所事情は決して平坦ではない。
秋篠宮邸の改修費をめぐる議論が記憶に新しいが、邸宅の大規模化や公務の増加は、そのまま維持管理コストの増大に直結する。とりわけ民間から登用する職員や専門スタッフの人件費高騰、エネルギー価格の上昇は、私室会計を容赦なく圧迫している。皇嗣としての威信を保ちつつ、増大する活動経費を定額の皇族費の中でいかにやりくりするかという問題は、民間企業の経営にも似た重圧を伴う。
公務に伴う実費が宮廷費から支払われる一方で、どこまでが公的活動でどこからが私的生活なのかの線引きは極めて難しい。この線引きの難しさが、結果として秋篠宮家に対する世論の厳しい眼差しを強める一因にもなっている。