高齢者の身体は、成人に比べて筋肉量が減少している影響で、体内の水分保持割合が体重の約50%まで低下しています。さらに脳の口渇中枢の感度が鈍るため、脱水が進んでいても「喉が渇いた」と訴えることがほとんどありません。本人が渇きを自覚した時点では、すでに脱水症が進行しているケースが目立ちます。
本格的な症状が現れる前段階の「かくれ脱水」を見抜くには、日常の些細な行動変化に注目する必要があります。以下の項目は、現場の医療・介護従事者も注視している代表的なチェック項目です。
【高齢者のかくれ脱水チェックリスト】
- 口の中や唇が乾いており、唾液の粘り気が強い
- 普段と比べて元気がなく、日中の傾眠傾向(うとうとする状態)が目立つ
- 尿の回数が急激に減った、または尿の色が濃い褐色になっている
- 微熱(37度台前半)が続いている
- 皮膚がかさつき、手のひらや脇の下が不自然に乾燥している
- 便秘が急に悪化したり、食欲が顕著に落ちたりしている
- 立ち上がり時にふらつきや立ちくらみを訴える
これらのサインが2〜3個以上当てはまる場合、体内から水分と電解質が失われ始めている警戒シグナルと捉えてください。