品物がどれほど上質であっても、熨斗(のし)と水引の選び方を誤ると全てが台無しになってしまいます。お祝い事だからと一般的な「蝶結び」を選んでしまう失敗が後を絶ちません。
病気や怪我は「二度と繰り返したくない」出来事です。そのため、水引は一度結んだらほどけない「紅白の結び切り(5本または7本)」を必ず使用します。ほどいて何度でも結び直せる「蝶結び」は出産や進学などの吉事に用いるものであり、快気祝いで使うと「病気を何度も繰り返す」意味になってしまうため致命的なマナー違反となります。
水引の結び目上部(表書き)には状況に応じて「快気祝」「快気内祝」「御見舞御礼」と書き、結び目の下部には「療養していた本人の苗字または姓名」を記載します。世帯主の名前ではなく、病気を患っていた本人の名前を書くのが正式なルールです。
📝 【そのまま使える】お見舞いのお礼状・添え状メッセージ文例品物には必ず近況を報告する添え状(メッセージカード)を添えましょう。病気に関する表現において「重ね重ね」「再び」といった忌み言葉を使わないよう注意します。
【文例1:全快して職場・知人へ贈る場合】
拝啓
先日はご多忙の中、心温まるお見舞いをいただき誠にありがとうございました。
おかげさまで経過も順調で、〇月〇日をもって無事に退院し、医師からも完治のお墨付きをいただきました。来週より職場にも復帰する予定でございます。
療養中にいただいた励ましのお言葉が何よりの支えとなりました。心ばかりの品をお贈りいたしますので、どうぞお納めください。
季節の変わり目、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
敬具
【文例2:退院後も自宅療養・通院が続く場合(快気内祝い)】
拝啓
このたびは入院中に過分なお見舞いを賜り、心より御礼申し上げます。
〇月〇日に無事退院し、現在は自宅にて静養を続けております。完治まではもうしばらく通院が必要となりますが、日常生活には支障のない程度まで体調も回復してまいりました。
温かいお心遣いに深く感謝申し上げ、ささやかではございますが御礼のしるしをお届けいたします。
直接お目にかかってお礼を申し上げたいところ、書中にて恐縮ではございますが、まずは退院のご報告まで。
敬具