夜間の医療リソースは限られており、真に救命処置を必要とする患者のために開かれています。また患者自身にとっても、厳冬期や深夜に無理をして遠方の夜間外来へ赴き、冷たい待合室で何時間も待機することは、交感神経を刺激して蕁麻疹をさらに悪化させる一因となり得ます。
夜間休日診療所や救急外来を受診すべき人と、自宅で応急処置を行って翌朝の通常診療を待つべき人の境界線は、極めて明確です。
夜間外来・救急を受診すべき人の条件
- 少しでも息苦しさ、喉の異物感、声のかすれ、喘鳴がある人
- 全身の皮疹に加え、腹痛、下痢、吐き気を伴っている人
- まぶた、唇、口腔内が著しく腫れ上がり、腫脹が進行している人
- めまい、血の気が引く感覚、強い脱力感がある人
- 過去にアナフィラキシーを起こした経験がある人
自宅で応急処置を行い、翌朝の受診で良い人の条件
- 皮疹と痒みは全身にあるが、呼吸は全く苦しくなく普段通りに話せる人
- 意識がはっきりしており、水分補給や歩行に何の支障もない人
- 冷たいタオル等で冷やすと、一時的であっても痒みが和らぐ人
- 発熱や嘔吐など、皮膚以外の内科的症状が一切見られない人
後者に該当する場合は、深夜の救急外来受診を控え、患部を冷やして部屋を涼しく保ち、安静を保ちながら今夜を乗り切ることが医学的にも最も合理的です。そして翌朝、症状が落ち着いていたとしても、原因検索と再発防止の処方(適切な抗ヒスタミン薬の確保)のために、皮膚科専門医を受診してください。