猫の恩返し「猫の事務所」に隠された裏設定とジブリパークの謎

猫の恩返し「猫の事務所」に隠された裏設定とジブリパークの謎

猫の恩返し「猫の事務所」に隠された裏設定とジブリパークの謎にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

1990年代末、あるテーマパークから持ち込まれた短編アニメーションの企画が、すべての発端だった。スタジオジブリを率いる宮崎駿は、猫を主人公にした短編の構想を温めていたが、プロジェクトの変遷を経て長編映画化へと舵が切られる。そこで監督に大抜擢されたのが、当時新鋭のアニメーターだった森田宏幸である。

森田監督に託されたのは、巨大な巨匠の影と対峙しながら、まったく新しい軽快な青春冒険活劇を紡ぎ出す難業だった。宮崎駿による当初のアイデアスケッチの段階から、猫たちが人間社会の片隅で密かに営む拠点のイメージは存在していた。だが、森田監督はその空間に独自の日常感とモダンな軽やかさを吹き込んだ。重厚な自然賛歌とは一線を画す、等身大の少女が迷い込むワンダーランドの案内所として、事務所は再定義されたのである。

加藤 愛美
Author

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。