では、これらの錯覚テストに科学的根拠は存在するのでしょうか。眼科医や認知心理学の専門家の見解を総合すると、「見えた色だけで特定のストレス疾患やうつ状態を診断することは医学的に不可能である」というのが客観的な結論です。
色が違って見える直接的な要因は、心理状態よりも物理的・生理的な条件に大きく左右されます。具体的には以下の要素が決定的な差を生み出します。
・使用している端末の画面輝度と色温度設定(夜間モードやブルーライトカット機能の有無)
・画像を見ている部屋の照明環境(昼光色か電球色か、自然光の入り具合)
・直前に見ていた画面や光の残像効果(直前まで明るい白画面を見ていたか等)
・加齢やドライアイによる水晶体・網膜のコンディション
学術的な色彩心理テスト(例えば特定の配色を直感で選ぶロールシャッハ的な検査やバウムテストなど)は厳密なプロトコルに基づいて実施されるものであり、SNS上で流れる単一の錯視画像判定とは性質が根本から異なります。したがって、ネット上の画像テストはあくまで「話題のエンタメ」として受け止めるのが適切です。