ネット検索を行うと頻繁に目にするのが「打ち切り」や「完結理由」といったキーワードです。なぜこれほど絶大な人気を誇る作品に対して、このような誤解が拡散したのでしょうか。調査報道の観点から業界動向や配信環境を検証すると、3つの明確な要因が浮かび上がってきます。
第一の要因は、アニメ版配信時に発生した特定地域での配信規制騒動です。第5回戦に登場するヒンドゥー教の最高神シヴァの描写を巡り、一部地域において宗教的な配慮から配信が見送られる事態が発生しました。このニュースがSNS上で伝言ゲームのように歪曲され、「作品自体が打ち切られるのではないか」という根拠のない噂へ変化した経緯があります。
第二に、公式スピンオフ作品の存在です。『終末のワルキューレ異聞 呂布奉先飛将伝』や『終末のワルキューレ奇譚 ジャック・ザ・リッパーの事件簿』など、関連シリーズが本編と並行して刊行されてきました。これらの派生作品が物語として綺麗に完結を迎えた際、書影や完結のアナウンスを見た一部のライト層が「本編が終わった」と早合点したケースが多発しました。
第三に、月刊誌連載特有の刊行ペースが挙げられます。週刊連載に比べて単行本が出るスパンが4〜5カ月程度空くため、物語の決着を待ちきれない読者が「連載が止まったのでは」「途中で終わったのか」と検索を繰り返した結果、検索エンジンのサジェストに不穏な単語が残ることとなりました。出版元であるコアミックスの発表資料や『月刊コミックゼノン』の掲載状況を確認する限り、本作は現在も看板タイトルとして強力にプッシュされており、打ち切りの事実は一切存在しません。