そもそも、愛犬はなぜ食べ物ではないトイレシートを口にしてしまうのでしょうか。犬がトイレシートをちぎる・食べる行動には、年齢や生活環境に応じた明確な動機が存在します。愛犬をいたずらに叱る前に、まずはその引き金となっている根本原因を突き止める作業が欠かせません。
特に生後数ヶ月〜1歳前後の子犬期におけるトイレシートの噛みちぎりは、歯の生え変わりに伴う歯茎の痒みや、旺盛な好奇心が主な要因です。カサカサと音を立てて簡単に裂けるシートの感触は、子犬にとって獲物を解体するような刺激的な遊び道具に見えてしまいます。引っ張って破る行為そのものが強い快感となり、遊んでいるうちに勢い余って飲み込んでしまうケースが後を絶ちません。
一方、成犬が突然シートを破いて食べるようになった場合、運動不足や留守番時間の長期化によるストレスが深く関係しています。退屈やフラストレーションを紛らわすための破壊行動(常同障害の一種)としてシートを標的にするほか、過去にシートを破いた際に飼い主が大声で反応したことを「構ってもらえた」と学習し、飼い主の気を引くために繰り返すケースも目立ちます。さらに、シート上に残った排泄物の匂いや、フードに含まれる脂質の匂いがシートに移り、食欲を刺激されて口にしてしまう例も確認されています。