連邦首相のオラフ・ショルツとポーランド首相のドナルド・トゥスク。二人のリーダーシップの対比は、そのまま現在の二国間交渉の力学を物語っている。慎重派として知られるショルツに対し、かつて欧州理事会常任議長を務めたトゥスクは、EUの政治力学を熟知した現実主義者として立ち回る。
定期的に開催される首脳会談では、東部国境の警戒監視システムや防衛資金調達の枠組みが主要議題となった。信頼回復に向けたポーズを取りつつも、トゥスクはドイツの防衛支出の少なさを容赦なく突く。一方のショルツも、国内の連立与党内の摩擦を抱えながら、絶妙な均衡点を模索せざるを得ない。この二人の駆け引きこそが、東欧シフトを強める欧州外交の真の原動力となっている。