求める立ち絵の方向性は、主戦場となるプラットフォームによって劇的に異なる。急成長を続けるVTuber業界では、配信画面の小さな枠内でも映える上半身の「顔周りの華やかさ」と、トラッキング時の立体感が何より重視される。前髪の隙間から覗く瞳の描き込みや、肩周りのアクセサリの配置に技巧が集中する。
一方でソーシャルゲーム業界の立ち絵は、カードイラストとしての豪華さと、ガチャ画面でユーザーの所有欲を刺激する強烈なインパクトが要求される。エフェクトの爆発力、衣装の装飾美、背景との親和性を考慮したライティングなど、画面全体を支配する世界観の構築が求められる。両業界の要求特性を理解し、描き分ける能力こそが、現代のトップイラストレーターに欠かせない資質だ。