岸田文雄 海外の反応を追っていくと、国内の世論調査と国際社会の評価の間に横たわる巨大な断絶に直面します。退陣直前の国内世論調査(NHKや読売新聞各社)では、内閣支持率が10%台後半から20%台前半に沈み込み、自民党派閥の裏金問題や定額減税のPR不足に対する国民の不満が渦巻いていました。ところが同時期、米『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙や英『フィナンシャル・タイムズ』紙は、岸田政権を「戦後日本の安全保障政策を最も大胆に変革した政権」として称賛していたのです。
この岸田文雄 外交 評判 なぜ高いのかという疑問の答えは、評価軸の決定的な違いにあります。国内世論が「日々の家計負担や政治改革のスピード感」という生活者目線の減点方式で政権を採点したのに対し、海外諸国は「激動する国際情勢の中で、日本が同盟国としてどれだけ実質的なリスクとコストを引き受けたか」という戦略的行動力(アクション)で評価しました。長年「優柔不断」「検討使」と揶揄された政治スタイルは、外政の現場においては「合意形成を周到に進め、一度決めたら確実に実行するプラグマティズム(実用主義)」として受け止められたのです。