バンドの解散において、常に囁かれるのがメンバー間の人間関係の悪化だ。チャットモンチーに関しても、高橋の脱退時や最終的な完結の際、一部のメディアやSNSで不仲説が取り沙汰されたことがある。
しかし、実際の彼女たちの関係性は、不仲とは正反対の場所にあった。ラストライブ後のインタビューや関係者の証言を見ても、橋本と福岡の深い信頼関係には一ミリの揺らぎもなかった。「お互いを尊重し、友達に戻るための完結」でもあったのだ。無理にバンドという枠組みを維持して人間関係を摩耗させるのではなく、一生の友人として笑い合える関係を保ったまま音楽的共同体を終わらせる。この決断は、泥沼の衝突による破綻とは一線を画す、成熟した大人の選択だった。