高校の漢文の授業で出会った記憶がある方も多いはずです。改めて、その核心部分の書き下し文と現代語訳を整理してみましょう。声に出して読むと、そのリズムの中に強い説得力が宿っていることがわかります。
【書き下し文】
王必ず士を致さんと欲せば、先ず隗より始めよ。況んや隗より賢き者をや。豈に千里を遠しとせんやと。
【現代語訳】
王様がどうしても優れた人材を招きたいとお望みならば、まずはこの私、郭隗を優遇することから始めてください。私のような平凡な者でさえ手厚くもてなされるのですから、私より優秀な人々がどうして『燕の国は遠すぎる』と言って敬遠するでしょうか。いや、喜んで千里の道を遠いとも思わず、馳せ参じるはずです。
このロジックは極めて明快です。凡才が大切にされている実績を見せることで、本物の天才たちに「あの国に行けば、自分はもっと素晴らしい待遇で迎えられるに違いない」という確信を持たせる心理作戦でした。