テレビという巨大メディアからの撤退を余儀なくされた「のん」が選んだ戦場は、映画界だった。劇場アニメ『この世界の片隅に』での主演声優・すず役の好演は、数々の映画賞を総なめにする歴史的大ヒットを記録。声だけで観客を魅了し、圧倒的な演技力を証明してみせた。
その後も主演映画や自主制作作品を次々と発表。従来のタレント像に囚われず、自ら脚本を手掛け、監督・主演を務めるなど、マルチなクリエイターとしての才能を開花させた。大手事務所の後押しがない状況を逆手に取り、自発的な表現者としてのブランディングを確立したのである。