このトレンドは日本国内にとどまらない。現在、フランス・パリのトレンドセッターたちの間では、日本の伝統的な台所道具をモダンにアレンジして使うスタイルが流行している。特に注目を集めているのが、一見すると用途の異なるアイテム同士の組み合わせだ。
現地のセレクトショップでは、徳利をフラワーベース(花瓶)として使い、杓文字をサラダのサーバーや壁掛けのアートピースとしてディスプレイする店が増えている。日本の民藝運動が提唱した「用の美」――すなわち、実用性の中に宿る美しさが、国境を越えて新たなデザイン言語として解釈されている証左だろう。