文教都市として誉れ高い埼玉県さいたま市。その中心部に位置するさいたま市立常盤小学校は、日本の演出界・出版界に革命を起こした偉大なカリスマを輩出してきた。
その筆頭格が、世界的なプロデューサー・演出家として名を馳せた蜷川幸雄だ。情熱的で厳しい演技指導と、圧倒的な美意識で構築される世界の舞台芸術は、国内外の演劇ファンを魅了し続けた。幼少期の蜷川は、緑豊かな浦和の街並みの中で独自の色彩感覚を養ったという。
そしてもう一人、日本のメディア史に不滅の足跡を刻んだのが、実業家であり映画プロデューサーの角川春樹だ。文庫本と映画を連動させる斬新なクロスメディア戦略で一大ブームを巻き起こした才人は、少年時代をこの地で過ごし、後年のダイナミックな発想力の礎を築いた。