真木よう子の女優としての原点は、10代の頃の泥臭い修業時代にあります。中学卒業後、仲代達矢が主宰する難関・無名塾に第22期生として入塾。同期には滝藤賢一らが名を連ねていました。規律の厳しさから途中で退塾したものの、そこで培った徹底的な身体表現と発声の基礎が、後の演技の土台となります。
20代前半で出演した映画『パッチギ!』(2005年)での鮮烈な演技で一躍脚光を浴び、映画『ベロニカは死ぬことにした』(2006年)では初主演を務めました。媚びない美しさとハスキーボイス、全身から放たれる圧倒的な熱量は、同世代の女優の中でも唯一無二の輝きを放っていました。
キャリアの頂点の一つとなったのが2013年の日本アカデミー賞です。『さよなら渓谷』で最優秀主演女優賞を、『そして父になる』で最優秀助演女優賞を同一年にダブル受賞するという、日本映画史に残る快挙を達成しました。