「育成はプロの二軍予備軍」という過去の固定観念を完全に打ち破ったのが、育成ドラフト出身のレジェンドたちの台頭です。その代表格が、福岡ソフトバンクホークスの育成ドラフトからメジャーリーグへと羽ばたいた千賀滉大投手です。2010年育成ドラフト4位というプロの門番すれすれの評価から、代名詞の「お化けフォーク」を武器に日本を代表するエースへ成長し、MLBニューヨーク・メッツでもエース級の快刀乱麻を見せました。
千賀投手と同期入団でバッテリーを組んだ甲斐拓也捕手も、育成ドラフト6位から球界随一の強肩「甲斐キャノン」を武器に正捕手の座を奪取。東京五輪やWBCでの侍ジャパン世界一に大きく貢献しました。さらに、同じくホークスの周東佑京選手は育成2位からNPB屈指のスピードスターとして盗塁王の常連となり、国際舞台でも決定的な走塁で日本を救いました。
読売ジャイアンツでも松原聖弥選手や歴代の育成出身投手が1軍の主力へと台頭した歴史があります。指名順位や契約形態に関係なく、努力と環境次第でトップに君臨できる事実を彼らが証明したことで、今やアマチュア球界において「育成指名でもプロへ行く」という選択肢が完全に定着しています。